ライオンズクラブとは

「ライオンズ」名称の由来

当時、シカゴの実業界の一員であった私は、実業界の面々が結束してクラブをつくり、自分たちよりも不幸な人々を援助することはできないものか、と考えたのです。あちらこちらと奔走した結果、1917年6月7日、シカゴ市のホテル・ラサールで最初の集会が持たれて、我々の協会が創立されたのです。

「ライオンズ」という名称は、動物のライオンによって象徴される意味において私が選んだものです。

一般に想像されるライオンの資質---勇猛と怯懦、賢明と愚鈍、善意と悪意などのいずれであるか---については、人々の意見もまちまちでしょうが、ライオンを一つの象徴としてみるならば、それは「徳行」を具現するものと申せましょう。この名称は、出たら目につけたものではありませんし、またこじつけた新語でもありません。

紀元前2200年の昔から、ライオンは、すべてよきものの象徴でした。それゆえにこの名を選んだのです。勇気、強い力、活動力と誠実という四つのすぐれた資質のために、この名称が選ばれたのです。特に誠実はライオンズ会員にとって特別に深い意味を持つものです。ライオンは古今を通じ、どこの国でも誠実さの象徴とされています。それは友人に対し、自己の職務に対し、また、自己の属する団体に対して誠実であることを意味します。

一方、協会名を変えようという運動が発足後2年間続けられた。改称論者は、第一次大戦で勇名をはせた陸軍部隊「レインボー」や、創立クラブの一部にあった「ポーテックス」の名を主張した。

そんな時、1919年、シカゴにおける第3回大会の初日の昼食会において、ハルステット・リッターというデンバーの若い弁護士が、「ライオニズムの力」と題してスピーチを行った。彼はライオンズの名に触れ、次のように述べた。

「これは、我々が常に賞揚してやまない資質---友愛、親善、個性、意志---のすべてを備える百獣の王の名と同じであるばかりでなく、我々市民としての真の意義と基盤を表すものと私は確信します。すなわち,L(Liberty)I(Intelligence)O(Our)N(Nation's)S(Safety)であります。皆さん、これをバナーに記し、心に刻みこみ、万人を魅了するに違いないこの文字を高らかに掲げようではありませんか」

話が終わったとき、ライオンズの名称は確固となった。

後年、この文字の組み合わせは協会のスローガンとして採択された。

ライオンズ・マークについて

(1)マークの意味
会員とクラブが、ともに一つになって進むことを意味する。円の中にある大きなLは、法(Law)、自由(Liberty)、労働(Labor)、忠誠(Loyalty)、愛(Love)、生命(Life)、ライオン(Lion)、を象徴するものである。ライオンの顔は2方向を向いているが、これは非利己的な奉仕をあらゆる方向に向かって行うことを意味し、かつ、1頭は過去の輝かしいライオンズの歴史を見守っており、他の1頭は前途遼遠たるライオンズの未来を見つめている。

(2)色=紫と金色
ライオンズクラブにおいては、紫は、国家、友人および自己、さらに自己の良心に忠実であることを意味し、金色は、清廉な生き方、真摯な志、偏らない判断、寛大な心をもって人に接し、物心両面の援助を惜しまないことを意味している。そして、この紫と金色の配色は、協力と陶冶、啓蒙と呼応および更新を象徴している。

アクティビティについて

ライオンズクラブのモットーは、We Serve(われわれは奉仕する)である。奉仕こそ我々の生命であり、使命である。創立者メルビン・ジョーンズも、同胞愛は、お互いに信頼して尊敬しながら生活し、協同し、食を分かち合うところに存在すると言っている。ライオンズの奉仕が国の福祉、国際親善、世界平和および人類の社会的、文化的進歩に与える影響はすこぶる大きい。ライオンズの行っているすべての偉大な社会奉仕は既に世界に広く認められている。

国連が1945年に組織されたとき、ライオンズクラブ国際協会は多くの分野で重要な役割を果たしており、1947年以来、経済社会理事会(ECOSOC)に対して、非政府団体の一つとして顧問的立場にある。ライオンズは、世界平和という国連の理想を支持し、恒久的世界平和のために努力を続けている。ライオンズクラブ創立50周年を記念して、世界平和を探究する論文コンテストを行い大成功を収めており、また最近では、毎年、国際平和ポスター・コンテストが、11歳から13歳までの児童を対象に行われている。

盲人その他視力障害者への援助は、1925年、オハイオ州セダーポイントにおける年次大会で、ヘレン・ケラー女史が盲人のための援助を訴えて以来、長年の間、ライオンズにとって主要な奉仕活動であったが、1991年7月から1996年6月まで「視力ファースト」と称して、LCIFをパートナーとし、世界保健機関(WHO)などと密接に協力して、国際的な奉仕活動を展開しようとするプログラムが取り上げられている。視力ファーストの資金獲得運動を「視力ファースト・キャンペーン」(CSF)と呼び、1993-94年度はCSF資金獲得の最終年度であったが、各地区、クラブなどの努力が実り、目標額である1億3千万ドルを達成することができた。「視力」に関するアクティビティの一つであるアイ・バンク(献眼)活動は日本においてはライオンズの寄与するところが非常に大きいが、最近では、イア・バンクや骨髄バンクへの協力、献腎など臓器移植に関するアクティビティにも目が向けられている。

このように、ライオンズクラブは、加盟国の増加や通信、交通機関の発達に伴って、単にその地域社会のみならず広く世界に目を向けた奉仕活動を行うようになってきた。1962年から始められたYEでは、16歳から21歳までの青少年男女を世界各国のライオンズクラブ間で交換し合い、4~6週間に及ぶ休暇期間をホスト家庭で過ごさせることによって相互理解、国際親善に役立てている。1968年のライオンズクラブ国際財団(LCIF)の設立もこの現れである。なお、市民活動の一環としての青少年育成アクティビティの一つとして、国際協会はレオクラブを結成して青少年に指導力と経験を積む機会を与えることを奨励している。また、地域社会の成年婦人層の協力と支持を得るアクティビティとしてライオネスクラブの結成がある。

これらのアクティビティのうち、なにを選択するかはクラブの自由であり、大きいクラブの会長は、奉仕活動のすべてについて個別に、場合によってはもっと細分された特定のアクティビティについて特別委員会を設置することが適当と考えるかもしれないし、その一方、小さいクラブでは、ただ一つのアクティビティ委員会しかできないこともあろう。

いずれの場合でも、クラブは原則として、その地域社会で真に要求されていることをその目で、耳で、足で探し出し、その奉仕の方法を研究することが必要である。言い替えれば、ライオンズクラブのアクティビティはクラブが自主的に取り上げ、クラブ単位で行うことが本義であるが、我が国の最近の社会経済情勢による価値観の変化を見極めて、アクティビティの対象を、あるときは地域社会に、あるときは国際社会に求めるとき、果たして単一クラブで行うことが有効か、あるいは複数のクラブ、ゾーン、リジョン、地区などの単位で行うことが適切であるかを慎重に検討、判断し、グローパルなアクティビティのスケールメリットを求めることも必要である。場合によっては同じ志を持つ他の奉仕団体との連携プレーも考えられる。ただし、いずれの場合においてもクラブ会員全員の自主的判断によって行われたアクティビティでなければならない。

クラブがアクティビティ計画を決定すると、そのアクティビティのための資金の調達が必要になってくる。本来は、クラブが計画し、かつ実行するアクティビティ資金獲得事業によってつくり出される資金が充てられるべきであるが、我が国の現状では色々と問題があり、アクティビティ資金獲得にはどのクラブも苦心している。

ファインをアクティビティの財源と考えることは、原則として間違いであり、会食費の剰余金にも限界がある。そこで、多くのクラブは会員の自発的な寄付金(ドネーション)を主体に、必要に応じ、例会の決議に基づいて拠出する会員拠出金に頼らざるを得ないのが現実の姿のようである。しかしながら、具体的なアクティビティ計画に対する資金ではなしに、漠然としたアクティビティ資金として会費と同時に一定額を事前に徴収することは、漫然と事業資金をプールしながら、一方で真に必要とされるアクティビティを探し出すことを怠り、外部から援助を求められたとき、単にこれに応ずるという主体性のない奉仕を続けることになり、ライオンズクラブを単なる寄付団体に堕せしめる虞れがあるのである。

アクティビティを評価する際に金額によるのが最も手っ取り早いところから、クラブはアクティビティの金額さえあがっていればよいとする考え方になりがちである。しかしこの際、金額は第二として、真にその地域社会で要求されている奉仕がなされているかどうかというアクティビティの質の問題を第一に取り上げて再検討すると同時に、金をかけるだけが能でなく、金銭に見積もることのできない会員の労力によっても立派にアクティビティを行い得る、ということを真剣に考えてみるべきであろう。

結論として、ライオンズクラブのアクティビティ資金は、地域住民の理解と協力とに支えられた善意の各種アクティビティ資金獲得事業によって調達されたものでなければならないが、目的達成のためには会員による拠出金によって事業を成功させることもやむをえない。

奉仕は会員個人が、日常、職域や人間関係を通じて行うだけでなく、クラブのチームワークを発揮して行うことにより、また、同一地域に複数のクラブがあるときは協力することによってさらに有意義となり、効果を収めることができるのであって、我々はこれをアクティビティと呼ぶのである。このアクティビティこそライオンズクラブの奉仕活動の特色とするところであって、我々のモットーがI Serve(わたくしは奉仕する)ではなく、We Serve(われわれは奉仕する)であるゆえんでもある。

主要奉仕活動

1983年から7年間にわたって国際協会の主要国際奉仕活動として取り上げられてきた「薬物乱用防止」(1993年から青少年指導)と「糖尿病教育」に代わって、1991年7月から1996年6月まで、「視力ファースト」が取り上げられることになった。

盲人その他視力障害者への援助は、長年の間、多くのライオンズクラブおよび地区にとって主要な奉仕活動であったが、このプログラムは「視力ファースト」と称して、LCIFをパートナーとし、失明予防国際機関および世界保健機関(WHO)などと密接に協力して、国際的な奉仕活動をするものであった。

視力ファーストの資金獲得運動を「視力ファースト・キャンペーン」(CSF)と呼び、各地区、クラブなどの努力が実り、目標額である1億3千万ドルを達成することができた。視力ファースト・プログラムは世界的に実施され、日本ライオンズもアイ・ヘルス・プログラム(1995-98)を実施し、大々的に緑内障、糖尿病による失明予防の啓蒙を行なった。

なお、「青少年指導」、「糖尿病教育」とともに、以下の主要奉仕活動は、国際協会の経常的な奉仕活動として継続されている。

◇青少年指導奉仕 Youth Outreach
麻薬・覚醒剤などの薬物およびアルコールによる害毒に関する青少年のための教育プログラムを企画・推進するとともに、青少年の健全な成長を図る。
◇糖尿病教育奉仕 Diabetes Awareness Services
糖尿病の危険に対する人々の認識を深めるため、ライオンズは、教育と早期発見に重点を置いている。無料検診を伴った講演会、セミナーはその事業の一例である。
◇視力保護盲人福祉奉仕 Sight Conservation and Work with the Blind
幼児緑内障検診所、アイバンク、リハビリテーション・センターの設置。盲学生のための作業場設置と就職斡旋。盲導犬その他歩行補助器具の供与。図書館、レクリエーション施設のスポンサー。
◇聴力保護言語障害者福祉奉仕 Hearing and Speech Action and Work with the Deaf
聴力検診、各種リハビリテーション施設の設置と補聴器具の供与。騒音公害の問題は最大の関心事である。
◇環境保全奉仕 Environmental Services
大気、水質、土壌などの汚染の追放を目的とした地域社会活動計画の推進。環境改善のための立法措置の支援。
◇レオクラブ・プログラム Leo Club Program
レオクラブの目的は、地域社会の青少年にリーダーシップをはぐくみ、経験を積む機会を与えることにある。各レオクラブはライオンズクラブによってスポンサーされ、1名のライオンズクラブ会員がレオ顧問に任命され、指導に当たる。
◇YEプログラム Youth Exchange Program
青少年の国際的なホーム・ステイを行うライオンズクラブのYE(青少年交換)は青少年の視野を広め、国際的理解と友情を促進している。
◇ライオネスクラブ・プログラム Lioness Club Program
ライオネスクラブ・プログラムは、世界各地の女性に、所属クラブを通して恵まれない人々に奉仕する機会を与える。ライオンズクラブ会員の夫人その他奉仕に関心を持つ女性たちは、ライオンズクラブ会員と同様に多種多様の奉仕事業に携わっている(男性の入会も可)。
◇国際関係プログラム International Relations Program
国際親善。相互援助。各種交換計画。国際連合の人道主義的目的への支援。

ライオンズクエストの紹介

Lions-Quest「思春期のライフスキル教育」プログラムは、青少年が自尊心の高い、責任感のある、自分も他人も大切にする健康的な人物として成長する過程で必要な「生きる力」をカリキュラム化したものである。10ヶ国語以上に翻訳され、世界44ヶ国で包括的な青少年育成プログラムとして高く評価されている。2002年9月30日よりライオンズクラブ国際財団(LCIF)に版権が移行している。

本プログラムの特徴は、

1.プログラムの内容が多岐に及ぶ。具体的には

  • 上手なコミュニケーションの取り方
  • 自信をつける
  • 意志決定の方法を学ぶ
  • いい友人関係の築き方
  • 感情のコントロール
  • いい主張の仕方
  • 家族との絆
  • 問題解決スキル
  • 薬物乱用防止
  • 人生設計をたてる
  • 身に付けたスキルを地域/家庭で生かすなどがある。

2.生徒参加型/実践型授業を通して生徒自身に気づかせることにより、個人的(パーソナル)スキル、および、対人関係(ソーシャル)スキルの習得へと導いていく。

3.指導者研修として、2日間のワークショップがある。

プログラムの詳細についてはhttp://www.LQJP.org

【日本ライオンズクラブホームページより抜粋】

© 2014 kagoshima daiichi lions club

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